茨城県牛久市 取引先電気工事店様の依頼で戸建て住宅の屋根カバー工事を行いました。
現地調査
①2階屋根

平板スレート葺きの屋根はだいぶ退色していて、コケ類の発生も広範囲に認められる状況でした。
②1階屋根

1階屋根の北側にはさらに多くのコケが発生していました。

もともとの色が何色だったのか判別できないほど退色しています。さらにところどころが白く見えていてこの部分は基材が露出していると思われます。
屋根の高圧洗浄
荷揚げ機をセットしようとしましたが、前日の雨で屋根がまだ乾いておらず滑落の危険があるため作業を中止して、塗装の職人さんにお願いして屋根面を高圧洗浄機で洗ってもらうことにしました。

屋根表面が白く見えるようにコケなどがきれいに落ちてまったく滑らなくなりました。
下地処理
①既設雪止め金具の撤去
上記の写真のように滑らなくなった屋根面の雪止め金具をサンダーで切断して撤去。
②スターター取り付け
アイジー工業「スーパーガルテクト」専用の改修用スターターを軒先に取り付けていきます。

③粘着タイプ下葺き材貼り付け
スターターの上から粘着タイプ下葺き材を貼りはじめます。

④既設換気棟取り外し

既設の換気棟を取り外して清掃後、ルーフィングで養生します。
⑤墨だし、棟下地取り付け

棟包の下地として垂木を固定、スーパーガルテクトの固定位置の目安として屋根垂木の位置に合わせて墨を打ちます。
⑥1階:谷樋とケラバ板金や雨押え板金の下地処理

スターターを取り付けた後に谷樋部に捨てルーフィングを貼り付け。

ルーフィングを貼り終え、新規の谷樋や棟下地、壁際の捨て板金を取り付けながら墨だし。

ケラバ板金を取り付け。谷樋やケラバなど板金の水が流れる個所には直接ビスを打たずに、吊り子という板金を介して屋根面にビス固定します。
本体施工「スーパーガルテクト」
今回採用いただいた屋根材の色は「ワインレッド」でした。
①本体施工と雪止め金具

スーパーガルテクト専用雪止め金具は、2段目の施工後に墨を打った個所に一文字に固定しています。(千鳥:交互に取り付けると重ねの位置が微妙にズレるので当社では一列になるように取り付けています。)
②換気棟

棟際まで葺き上げる前に換気棟の取り付け準備として捨て水切を取り付けて、棟下地の垂木も換気棟の寸法に合わせて固定します。

棟際で本体屋根材を20mm程度立ち上げ、縁にEPDMシーラーを貼り付けた後ヌキ板を固定。換気棟本体を取り付ける前に水切板金を取り付けます。(この時には下り棟の棟包板金は施工済み)

新規の換気棟を取り付けました。
③下り棟取り付け

スーパーガルテクト本体の施工が済んだら、棟際の立ち上げた縁にEPDMシーラーを貼り付けます。

棟包板金の幅に合わせてヌキ板を固定。

棟包板金を取り付けて2階屋根の施工は完了しました。
ここからは1階屋根の施工の様子です。

1階屋根も同様に2段目に雪止め金具を取り付けました。

スーパーガルテクト本体の施工を進めていきます。

棟包や雨押え板金の下地のヌキ板まで施工。
谷樋の端部には見切縁カバーを取り付けました。

棟包板金や雨押え板金の取り付け、壁際のコーキング処理も済んでいます。

屋根上の竪樋の高さがカバー工事の際にスーパーガルテクトの厚みや雨押え板金の分、高くなるので事前にカットし仮設の排水処理を施しています。

今回ハウスメーカーの物件ということで、あまり見かけない雨樋が使われていました。
三菱製なのですが調べたところ現在では生産が終了しているようで、取引先の問屋さんからの仕入れは不可能でした。
ネットで探したところ、在庫している雨樋ショップがあったので発注。びっくりするほどの送料を払って約10日ほど後に届きました。縦ソケット数百円を2個。
現調時に雨樋のメーカーを確認しなかった点反省しています。
今回、試用期間ということで定点カメラ(タイムラプス撮影)を設置してみました。
現在、画像編集中ですがなかなか興味深い映像になりそうなので、完成次第YouTubeにあげてみようと思います。

