茨城県つくば市で明治時代初期頃の建築という土瓦葺き屋根の葺き替え工事を行いました。
施工前(現場調査時2025夏頃)

屋根材のズレや浮きのほかに崩れている箇所も見られました。

着工(2026.1)
ちょうど長期間にわたる工事に着手したばかりだったので年明けまでお待ちいただくことに。
仮設足場と荷揚げ機の設置
合わせて土瓦を入れるためのコンテナを廃材処理業者に入れていただきました。

下屋の瓦降し作業から下地処理まで
①土瓦を降して杉皮(防水)を剥がしています。
瓦の下に土を土台にしていたので、土塊を撤去したのち杉皮を外していきます。
ご覧のように野地板は杉皮を支える程度の入れ方なので隙間が大きく開いています。

②下地補強(構造用合板12mm全面施工)
なるべく不陸を抑えるように垂木を調整して構造用合板を張っていきます。

③防水下葺き材施工(ゴムアス系ルーフィング)
構造用合板張り付け後、ゴムアス系ルーフィングを敷きこんでから垂木で養生しました。

スレート葺き屋根の下地処理から「シルキーG2」施工まで
①付帯するスレート葺き屋根の葺き替えのために、屋根材を撤去しました。

②構造用合板で下地を補強後に下葺き材施工

③続けて福泉工業「シルキーG2」を施工していきます。
軒先スタータやけらば水切などの役物を取り付け、垂木位置に墨打ちしてから「シルキーG2」本体屋根材の施工を開始。

④棟包板金の取り付け
本体屋根材を棟際まで葺き上げたら吹き込み防止のエプトシーラーを貼り付け、下地材としてヌキ板を取り付けます。

棟包板金を取り付けてこちらの屋根の葺き替えは完了しました。

大屋根の施工
①まずは土瓦と葺き土、杉皮の撤去
土瓦を外した直後はこんな感じで葺き土が積まれています。

ご覧のように杉皮で防水しているとはいえ、それなりに大きな隙間が各所に認められます。

大屋根半面の半分程度を剥がして、積まれている土嚢袋の数で葺き土の多さがお分かりいただけると思います。

②下地補強(構造用合板12mm)
構造用合板12mmを屋根垂木の位置に合わせて張りつけ

③下葺き材敷き込み(ゴムアス系ルーフィング)
構造用合板張りつけ後ゴムアス系ルーフィングを敷き込み、風などで捲られないよう垂木などで養生しています。

④「シルキーG2」本体施工
軒先スタータやけらば板金などの役物を取り付けて本体屋根材を施工。
この時期朝のうち霜が降りていて屋根に上がれない日が続いたので、午前中陽が当たらない面にブルーシートを掛けて帰っていました。

本体屋根材を棟際まで葺き上げた後、エプトシーラー、ヌキ板まで施工しています。
(白いテープは防水テープで、夜間の降雪予報に備えて念のために防水処理を施しました。)

⑤棟包板金施工
棟包板金まで施工したので大屋根の葺き替えは完了です。

下屋の施工
大屋根に続き、下屋の本体施工および壁際の雨押え取り付けも完了しました。

その他工事
付随して雨樋交換・破風板金巻き・軒天補修などご依頼いただいた工事をまとめました。
①破風板の板金巻き
腐食の著しい箇所を交換して破風板全体をガルバリウム鋼板で巻きました。

②雨樋交換
エスロンの半丸樋にて雨樋交換を行いました。


③スレート葺き屋根の軒天補修
スレート葺き屋根の軒天が腐食して崩れていたので、施主様のご要望により新たに軒天を上げることになりました。
こちらは施工前の様子です。

軒天用の化粧合板で仕上げました。

施工後


まとめ
今回ご採用いただいたのは以下の通りです。
屋根材:福泉工業「シルキーG2」ギングロ
雨樋 :セキスイ 「エスロン丸トップ105」シンチャ
その他:破風板金巻き・軒天補修
年始の着工でしたが途中天候に恵まれず2月の中頃までかかってしまいました。
当社と同じつくば市内のお客様ではありましたが、朝夕の通勤時間帯では1時間強の移動と
東西の端に位置する関係に天候の違いもしばしば。
施主様のご厚意とご理解に助けられて気持ちよく仕事させていただきました。
ありがとうございました。

